毎日何気なく使用しているキッチンやトイレ、それぞれにリフォームを検討すべき耐用年数が定められているのをご存じでしょうか。使用頻度の高い水回りの設備は、ある一定の年数を超えると急激に劣化が進みます。水回りは外からは見えない箇所で劣化が進みやすいという特徴もあります。

今回は、住宅内の水回りのリフォームを検討すべきタイミングや、どのような兆候が見られたら劣化の進んでいるサインなのかについて、それぞれ紹介します。

水回りのリフォームは計画的に

水回りは毎日使う場所だからこそ、タイミングを見計らって適切な時期にリフォームを行うことが大事です。配管や設備から漏水が起きるほど劣化の進んだタイミングに、慌ててリフォームを検討しても日常生活に大きな不便がかかってしまいます。リフォームの規模によっては、数週間ほど水回りの設備の使えない期間が生じることも考えられます。

また漏水するまで劣化が進んでしまうと、対処するのも大変です。水漏れ箇所によっては、大切な家財が水浸しになる、集合住宅では階下への水漏れといった、甚大な被害を引き起こす可能性もあります。水回りにはリフォーム時期の目安になる、耐用年数が定められています。使用年数を目安にタイミングを見計らって、計画的に水回りのリフォームを行いましょう。

水回りのリフォームのタイミング

水回りのリフォームのタイミングにおける目安になるのは、耐用年数です。一般的に水回りは、使用を始めてから10年を超えると不具合が出始めるとされ、10～20年の間にリフォームのタイミングを迎えます。水回りの場所別に設備の耐用年数と、リフォームを検討すべきサインも紹介します。

キッチン

キッチンの耐用年数は15～20年程度です。キッチンは、毎日調理する場所であり、野菜くずや食べ残しが排水管に流れ込みやすいため、詰まりによる不具合が起きやすい場所です。排水口の流れが悪い、異臭がするといった状態が続きます。自力で解消できない場合は、専門業者に依頼して点検・修理してもらいましょう。シンクのサビや腐食が目立つ、蛇口や排水管の劣化が進んでいるような場合には、設備全体を交換するリフォームも検討してください。

浴室

浴室の耐用年数は15年程度です。水の使用量の多い浴室では、水漏れによる被害が起きる前にリフォームを検討しましょう。一体型のユニットバスの場合は、パネルのつなぎ目をふさいでいるコーキングの劣化に注意してください。在来工法の浴室では、タイルの目地のひび割れから水漏れをする可能性があるので、異変はないかチェックしましょう。

コーキングやタイルの劣化は水漏れだけでなく、カビやサビの原因にもなります。異変に気付いた時点で早めに対処することが大切です。浴室の耐用年数が近づき劣化も進んでいる場合には、ユニットバスへの交換や、床・壁タイルの張替えなどのリフォームを検討しましょう。

トイレ

トイレの耐用年数は10～15年程度です。使用頻度の高いトイレは、いくら注意して使用していても汚れのたまりやすい場所です。また外からは見えにくいタンク内や温水洗浄便器内部などには、細かい部品が多く使用されております。耐用年数を超えると水漏れや詰まりを起こす原因になります。汚水がたまる場所でもあるトイレは、とくに漏水に注意が必要です。水が流れにくいなどの異変に気付いたら、速やかに修理を検討してください。トイレ本体や配管からの漏水がみられる場合には、リフォームを検討すべきタイミングです。

洗面台

キッチンの耐用年数は20年程度です。洗面台は住宅の水回りの中では、比較的汚れが付きにくい場所のため、耐用年数は長めに設定されています。使い続けるうちに蛇口周りに黒ずみが発生したり、パッキンも劣化して水漏れが起こったりしたら、リフォームを検討すべきタイミングです。また排水口にゴミや髪の毛が詰まると、排水管が劣化する原因になるので、定期的に詰まりを解消する必要があります。排水口の定期清掃がない住宅では専用の洗剤を使用したり、ハウスクリーニングを依頼したりしてつまりに対処しましょう。

まとめ